
高齢化が進む今、平均寿命よりも健康寿命が重視されるようになりました。ここでは、寝たきりや認知症など、要介護の状態になることを予防し、健康寿命を延ばすためのポイント解説をします。
目次
平均寿命とは、寝たきりや認知症など介護が必要な期間も含めた、生まれてから亡くなるまでの期間の平均のことです。
一方、健康寿命とは、日常生活に支障なく健康的に過ごせる期間のことです。
日本は平均寿命は長いものの、健康寿命との差が大きい傾向にあります。
平均寿命と健康寿命との差
参照元:内閣府 「令和2年版高齢社会白書(2016年時点のデータ)」
寝たきりや介護が必要な方のための制度としては介護保険制度があります。
健康寿命を延ばすためには、いかに健康な状態を保つかがポイントです。
厚生労働省データによると「介護が必要になった主な原因」は下記のとおりです。
トップの認知症は、2020年時点で全国に600万人を越えるといわれています。一方、骨折や転倒といった日頃のケアで防止できる可能性の高い症状もランクインしています。
参照元:厚生労働省 「2019年国民生活基礎調査の概況」
健康寿命を延ばすには、フレイルの状態に注意することも重要です。
フレイルとは直訳すると「虚弱」のことです。加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態のことを指します。
フレイルの段階で適切に措置をおこなうことで、寝たきりや認知症などの要介護の状態に進まず、もともとの健康な状態に戻る可能性があります。
フレイルの原因は、生活習慣やビタミン不足、意欲低下など精神的な因子も関係しているといわれています。
下記の5つのうち3つ以上当てはまるとフレイルと診断されることが多いようです。
参照元:「一般社団法人日本サルコペニア・フレイル学会」
参照元:「国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター」
フレイルのさらに前段階には「プレフレイル」があり、この段階での対処は更に有効といわれています。
下記の5つのうち1~2つ以上当てはまると、プレフレイルと診断されることが多いようです。
参照元:「国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター」
参照元:厚生労働省 「高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン」
参照元:厚生労働省 「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施について」P12
老老介護とは、介護をする側・受ける側の双方が65歳以上の高齢者である状態を指します。この記事では、老老介護の現状や問題点を解説するとともに、老老介護を防止するために利用したい相談窓口や介護サービスをご紹介します。
ADL(日常生活動作)は医療・福祉分野で頻繁に使われる用語の一つです。この記事では、ADLの概要と評価方法を解説するとともに、ADLレベルの低下を防止する手段についてご紹介します。
脳トレは、高齢者の認知機能にとても良い影響を与えてくれます。この記事では、脳トレが高齢者の認知機能低下予防に効果的な理由や、脳トレを行う際のポイントなどを解説します。
高齢者の方が健康的に生活するために転倒予防を行うことは重要です。転倒事故の多くが自宅で起きています。この記事では自宅で転倒しやすい場所やその予防方法について解説します。