お口から
おいしく食べること
一日でも長く
自立した生活

食のおいしさ × 専門性の高い栄養管理の実現

SOMPOケアは日本健康・栄養システム学会から臨床栄養師研修施設に認定されています。研究を重ねたおいしさのこだわりと栄養状態の見える化を通して、「おいしく食べる」を追求し、「元気を生む」を支援します。

食のおいしさ × 専門性の高い栄養管理の実現

SOMPOケアは日本健康・栄養システム学会から臨床栄養師研修施設に認定されています。研究を重ねたおいしさのこだわりと栄養状態の見える化を通して、「おいしく食べる」を追求し、「元気を生む」を支援します。

高齢者の低栄養について

食べることは生きる喜び

高齢者にとって最大の栄養の問題は、たんぱく質とエネルギーが不足する「低栄養」です。たんぱく質とエネルギーは、日常生活を送るために、毎日の食事から摂る必要があります。「低栄養」を放置しておくと全身状態が悪化してベット上での生活を余儀なくされることがあります。

高齢者は、家族や友人とのお別れ、突然の入院、認知症、硬いものが食べられない、飲み込みが悪いなどによって食事量が低下して「低栄養」に陥ります。SOMPOケアの管理栄養士は、ご利用者さまお一人ひとりの生涯にわたる「食べる楽しみの充実」を目指して、「低栄養」の早期把握とその予防・改善のための栄養ケア・マネジメントに取り組んでいます。

杉山みち子先生

一般社団法人日本健康・栄養システム学会 専務理事
神奈川県立保健福祉大学 名誉教授

厚労省老人保健健康増進等補助金事業等の主任研究者として数々の調査研究を実施され、介護保険における栄養ケア・マネジメントの制度化に貢献されています。

Q&A

Q低栄養ってどのような状態なの?
  • A エネルギーとたんぱく質が欠乏した状態です。
    健康な体を維持し、活動するのに必要な栄養素が不足している状態のことを言います。
  • 低栄養になると全身に影響を及ぼすことがあります

    高齢になると硬いものが食べにくくなったり、活動量が減少したりして食事量が少なくなる傾向にあります。そして、若い頃より体の筋肉や水分量が減ってきます。
    栄養が十分に摂れないと免疫力が低下し、結果、風邪などを引きやすくなるなど全身状態の悪化を招きやすくなります。

    65歳以上で低栄養傾向にある(BMI※≦20kg/㎡)のは、男性12.4%、女性20.7%と報告されており、さらに85歳以上では、男性17.2%、女性27.9%と年齢が上がるにつれて、知らず知らずのうちに低栄養状態に陥ってしまう危険性が高いことがわかります。

    ※BMI:肥満度を表す指標として用いられる数値のこと
    ※参考資料:令和元年「国民健康・栄養調査」の結果 厚生労働省 

    参考資料:栄養改善マニュアル(改訂版)
    「介護予防マニュアル」分担研究班 厚生労働省

  • 低栄養が原因で起こる症状

    こんな症状はありませんか?

    • 歩行が不安定になった(生活機能の低下)
    • 食事に時間がかかる(摂食嚥下機能の低下)
    • 床ずれができやすい(褥瘡の問題)
    • お腹がすかない(活動量・食欲の低下)
  • ふくらはぎが細くなったり、転びやすくなっていませんか?

    サルコペニアが原因かもしれません。
    サルコペニアとは、加齢に伴って筋肉量が低下し、筋力低下または身体機能の低下がある状態のことをいいます。

    最近、歩行が不安定になったかも、と思ったら・・・・

    飯島勝矢 サルコぺニア危険度の簡易評価法「指輪っかテスト」(『臨床栄養』125巻7号) 

Q自分の栄養状態は大丈夫?
  • A 簡単チェックをしてみましょう。
  • ①から③で一つでもチェックが付いた場合は、日々のお食事をふりかえってみましょう

    ①体重が6か月間に2~3kgの減少(意図しない)
    ②BMI18.5未満(BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m)))
    ③血清アルブミン値3.8g/dL(3.5g/dL未満は、より注意が必要)

    ※参考資料
    杉山みち子(2009)『栄養改善マニュアル(改訂版)』「介護予防マニュアル」分担研究班

Q低栄養かもと思ったら?
  • A 日々のお食事をふりかえってみましょう。
  • バランスの良い食事って何でしょう?

    体の機能を維持するうえで、毎食「主食」・「主菜」・「副菜」を組み合わせてみましょう。どれが欠けてもバランスが崩れてしまいます。

  • 一度にたくさん食べられない、硬いものが食べにくい、食事中にむせる、などの場合は
    症状に合わせてお食事を工夫しましょう

    • 一度にたくさん食べられない場合

    エネルギーやたんぱく質を補給するために、ちょい足しやおやつなどで栄養を補いましょう。

    • 硬いものが食べにくい場合

    調理法を変えたり(焼く→煮る)、する・つぶすなどして、やわらかい食事にしましょう。
    噛み切りにくいもの(いか・たこなど)にも注意しましょう。

    • 食事中にむせる場合

    「パラパラ」「ボロボロ」「サラサラ」「ペラペラ」な食べ物はむせやすいため、「あん」をかけたり、とろみをつけるなどの食べやすくする工夫をしましょう。

    参考図書:『改訂版 図説かみにくい、飲み込みにくい人の食事』藤谷順子・江頭文江監修(主婦と生活社)

    参考図書:『改訂版 図説かみにくい、飲み込みにくい人の食事』藤谷順子・江頭文江監修(主婦と生活社)

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    • 認知機能の低下でお食事を認識することが難くなっている場合

    食事に集中できる環境づくり(テレビを消す、目線の先に人が通らないようにする)や使いやすい食器を使用する(手に持ちやすい、お食事が見えやすい食器の色を使用する)、手が止まっている場合はお声かけをするなどをしましょう。

    • 薬の副作用で食事が摂れない、胃がもたれて食べられないなどの場合

    病院へ受診して主治医の先生に相談しましょう。

栄養ケア・マネジメントとは

高齢者が「口から食べる楽しみを感じられる」ために

01

食事は生きる意欲や
楽しみに繋がります

お一人おひとりの体の機能(摂食嚥下機能や歩行機能等)や病気(糖尿病や心臓病、認知症等)の状態に合わせて、おいしく安全な食事を口から食べることを管理栄養士が中心となり、多職種と協力して支援します。

02

自立した日常生活を維持できる
期間を
少しでも長く

低栄養の予防・改善は、ADL(IADL)を維持することにもつながり、生活の質(QOL)の維持・向上を目指します。

※ADL:移動・排泄・食事・更衣・洗面・入浴等の日常生活動作(Activities of Daily Living)のこと
※ IADL:食事の準備、買い物、掃除、洗濯などの家事、金銭管理、交通機関の利用、服薬管理、電話の使用、書類を書く、趣味や余暇活動等の基本的ADLよりも高次の日常生活動作である手段的ADL(IADL: instrumental activities of daily living scale)のこと
※QOL: Quality of Life(クオリティ・オブ・ライフ)の略称で、「生きがい」や「満足度」のこと。「生活の質」とも呼ばれる

栄養ケア・マネジメントフロー

SOMPOケアでは、高齢者の「こんなことがやりたい」という自己実現につなげるために、お一人おひとりに合わせた適切な栄養ケアを、栄養ケア・マネジメントサイクルの一連の流れで行っています。

栄養ケア・マネジメントサイクルとは

01
栄養スクリーニング

体重や食事摂取量、血液検査などから栄養状態を確認します。

02
栄養アセスメント

低栄養リスク者の栄養の課題となる原因を確認します。

03
栄養ケア計画

低栄養改善に向けて専門職間で取り組む具体的内容を話し合い、栄養ケア計画書を作成します。

04
実施、栄養モニタリング

毎食の食事量や毎月の体重、定期的な血液検査結果等を確認し、栄養状態の改善を確認します。

SOMPOケア 簡単!スマイルレシピ集

SOMPOケアの食のノウハウを活かしたレシピ集を公開しています。「バランスの取れた食事は大切だけど、家では手間をかけずに簡単に作りたい」というご要望にお応えして、SOMPOケア管理栄養士チームが高齢者のお身体に合わせたレシピを作成しました。

詳しくはこちら

ご利用者さまの栄養改善事例

施設事例

転倒による入院、筋力低下に対する栄養改善で、ADLが回復
Aさま(女性・80代)

以前はよくご家族と外食へ出かけていましたが、転倒入院をきっかけに筋力低下し、歩行も不安定となりホームへご入居。お元気だった頃と比べて体重が7㎏近く減少してしまい、硬いものを食べることがお辛い様子でした。
そこで「家族と再び外食する」を目標に、リハビリスタッフが食べる機能を評価し、確実に召し上がれるように管理栄養士が少し柔らかめの高栄養の食事を用意しました。お食事中は介護スタッフが声かけや一部介助を行い、レクリエーションにも参加していただくことで、2か月後は体重が3㎏増加し、体力がつき活気が出てきました。
さらに4か月後には体重が5㎏増加。歩行も安定し、以前のように普通の硬さのお食事が食べられるようになりました。そして目標に掲げていた家族と外食が実現し、「次はどこへ出かけようかしら」と楽しみへと繋がりました。

在宅事例

ご本人の食べたい気持ちに応える糖尿病の栄養ケアで、制限されていた麺類が食べられるように
Bさま(男性・70代)

2型糖尿病で病院での食事指導に対するストレスから、不満を訴えることが増えてきたBさま。エネルギーに配慮した配食弁当も食べなくなってしまい、食事量低下による低栄養および低血糖の心配が示唆されました。
ご本人の「毎日麵が食べたい」という想いを形にするために訪問医と連携し、管理栄養士が栄養価を確認しながら総菜や野菜ジュースなどで足りない栄養を補っていただきました。そして看護師による血糖測定の結果をご本人と一緒に確認することで、制限されていた麺類も食べることができ「ずっと、こういう食事がしたかった」と涙ながらに喜ばれました。

栄養ケア・マネジメント実施による
6か月後の低栄養リスク改善率

2021年春から2021年秋の6ヶ月間で栄養状態が改善したご利用者さまの割合です。(ラヴィーレ)

*ご逝去およびご退去された方除く
*1 高リスク栄養改善率:2021年春に高リスクだった方が2021年秋に低または中リスクに改善した割合
*2 中リスク栄養改善率・維持率: 2021年春に中リスクだった方が2021年秋に低・中リスクに維持または改善した割合

  • 低栄養状態である「高リスク」の 73.4%の方が栄養改善されました。
  • また、低栄養になるおそれがある
    「中リスク」の 23.6%の方が栄養改善され、維持できている方は63%でした。

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