お囃子イベントを行いました！！
2024年4月3日
いつもホームだよりをご覧いただき、ありがとうございます。
今日は、3月31日(日)に行ったイベントについてお話いたします。
「お囃子」と聞くと、皆様は何をイメージされますか?
情けない事に、私が想像したのはお祭りの屋台の上でピーヒャラ笛が鳴り、トントンと小さな太鼓をたたいているイメージしかありませんでした。
そんな浅知恵の私の所に、素敵なイベントの提案をしてくださったのは、現在入居中の男性のご家族でした。
詳しくお話を聞くと、元々は入居者N様が主体でお囃子グループを結成していて、グループの方に教える側だったそうです。そのグループの方々での話題の中で「Nさんが施設に入っているのなら、施設の皆さんにも楽しんで貰るかもしれないし、なによりもNさんに演奏を聴かせたい」という事になり、今回の提案に繋がった、との事でした。
そんな有難いお話、是非実現させましょう!!
二つ返事をさせて頂き、この日を迎える事となりました。
「当日は大勢で来る」
と事前に聞いていたのですが、私の予想人数以上の方がホームに集結してくださいました。
私たちスタッフも、「これは入居者様を沢山呼ばないと!」とほぼすべての入居者様を食堂にお連れし、イベントスタートです。
私がイメージしていたのと、近い感じの楽器が並び、演奏は進んでいきます。入居者様も最初はきょとんとした顔でご覧になっていましたが、演奏と一緒にヒョットコやキツネのお面をかぶったダンサーさんが躍っている姿に、1名、また1名とつられて笑顔で手拍子をする方が増えていきました。
演奏の合間には、入居者様に実際の太鼓をたたいて頂く体験も行いました。遠慮がちな入居者様は、前に出て叩くことが出来なかったので、太鼓の方が入居者様の傍によって行く、という場面もありましたよ。
肝心の入居者N様ですが、実は自分自身の事も分からなくなってしまう事もあるような重い認知症状をお持ちの方です。日々のご飯も忘れてしまうし、自分が今どこにいるか、どこが自分の部屋かもわからない。ご家族が面会に来ても会話が噛み合わない。
そんな状態の方にも関わらず、太鼓をたたき始めたら顔つきが変わり、段々と思い出していっているのが伝わってきます。曲の終わりには「は!」と掛け声をかけて、最後の一打を打つ。という場面もありながら、しっかり1曲演奏されていました。
認知症は直近の記憶は保持できなくても、昔の記憶は残ると言われています。まさにその通り!
そして、まだまだこんなに残存機能が残されているんだ。と改めて知る事が出来て、感動のあまり思わずウルっと来てしまいました。
日々安定した生活を提供することは出来ても、こういった刺激を与えて差し上げる機会はどうしても少ないのが現実です。この日のイベントでは、主役であるN様の素敵な笑顔、演奏、掛け声に本当に感動する事が出来ました。
また、普段表情の乏しい入居者の女性が、小さく手を振り踊っている姿も目撃しました。この事も物凄く嬉しい発見でした。
入居者様のみならず、そのご家族、ご家族の友人様のお力を借りて、これからも色々なイベントを企画し、入居者様の刺激の場を作っていこう!
と改めて感じた1日となりました。
★★近隣ホームのご紹介★★
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