水色のカンバス
2020年3月1日
金沢八景では廊下の一角に、ご入居者さまの手芸作品を展示するコーナーがあります。
最近になって新しく展示された、毎週木曜のレクリエーション「お楽しみ制作」の新作は、とても見ごたえのあるものです。
ペーパークイリングのパーツを自由に組み合わせて、A5サイズの台紙をカンバスに、おひとりおひとり思うがままに表現していただきました。それぞれ個性がはっきりと表れて、お人柄の偲ばれる、見ていて楽しい作品群です。
まず最初にご紹介するこちらは、ボリューム感のあるパーツをたっぷり使って威風堂々、バランスよく配置した作品です。油彩のような仕上がりに、ゆったりとした余裕が感じられます。
一方こちらはとっても軽やか ! 優しい色合いで小さめのパーツを選び、一定のリズムで配置したところが布地のパターン柄を思わせて、まるで可愛らしいワンピースのような表情を見せています。あるいはアブストラクトな魅力とでもいうのでしょうか。
こちらは種類ごとで奇数にまとめたパーツを、きっちり等間隔に配置した、作り手の几帳面さを想像させる作品。それでいて、ゆるやかな曲線を描くリボンにはフェミニンな魅力が感じられます。
こちらはどうでしょう ! 楽しく茶目っ気たっぷりの作品ではないですか ? 創意工夫でパーツを使いこなし、思い描いたとおりに仕上がった達成感が伺えます。
個々の作品を、作り手であるご入居者さまを思い浮かべながら見せていただく楽しみは、常日頃から手芸レクリエーションに力を入れる金沢八景なればこそ、とつくづく思います。制作者の皆さま、今回もまた素敵な作品をありがとうございました。
おしまいにもうひとつ。紫陽花……でしょうか ? そうではないかもしれません。キュッとまとまっているところに魅力を感じる、筆者お気に入りの作品です。
