秘密の花園
2019年7月22日
一番おおきな、あの茶色の花瓶、どこにあったかしら ?
いつも素敵にお花を活けてくれるスタッフAさんに続いて、見事なカサブランカを大事そうに、というよりむしろ、いくぶん難儀しながら、両手に抱えたBさんが、夕方のエントランスに姿を現したのでした。
ゴージャス !
見事な4つの大輪と、蕾が3つ。
しっとりと雨露をまとって、風情ある佇まいです。
花粉がやっかいなので葯を落とそうとするのですが、ひとりが支えていなければならないほど大きく持ち重りのする、このボリューム感。
ホーム4Fテラスに設けられた園芸スペースの一画、いわば秘密のようにして育てていたカサブランカが、今年ようやく花開いてくれたことを、ニコニコ顔で話してくれました。
そういう密やかな楽しみを持っていることを、以前ちらっと耳にしたことがあったのを思い出しました。ただ、これほど華やかな品種だとは、なんとなくイメージしていなかったのでした。
お手入れのすべてをふたりがかりで。
無事に設置を終えたころ、噂を聞きつけた (?) ご入居者さまも、エントランスへ足を運んでくださいました。
「これは見事ね」
「ひとの顔ほどもあるんじゃないかしら」
本当にそのとおりなんです。
切りたての植物の芳香が漂うエントランスで、しばし皆さまの歓談は続いたのでした。
