さきがけの人
2025年6月7日
梅雨入り間近の貴重な日差しに恵まれたこの日、入居者のRさまと散歩に出かけました。
「受付の女性は優しいね。ここの女性はみんな優しいけど、女性の多い職場は大変でしょう?」
「ありがとうございます。もともとみんな優しい気質の職員が多いと思いますが、Rさまがそのひとの優しさを引き出してくださっています。」
「そんなことはないよ。みんなに迷惑をかけて、本当にすまないと思っています。」
「いえいえ、そんな風に思わないで下さい。毎日お話が聞けて、素敵な絵が見れて、Rさまはたくさんのことを私たちに教えてくださっています。」
「そんなことはないよ。あなたが優しい人だから、みんなにそれが伝わっているんだと思います。みんないきいきと輝いてみえるよ。」
「そんな風におっしゃっていただいて、今日一日、とても頑張れます。ありがとうございます。今日はRさまのご友人がご面会に見えますね!」
「Yだよ。教え子なんだ。。。」
91歳のRさまは、学校の校長先生をしていました。
いまも教え子の方たちが、しばしばご面会に来てくださっています。
この日も、教え子のYさまが1冊の本を手に、面会に来られました。
さきがけの人
私の人生は太平洋戦争が深く関わり(横浜大空襲、地震など)ました。戦後の復興期にもいろいろ経験し面白い人生でした。
今、平穏に暮らしており、終活を考えるようになり、今まで一緒に活動した皆様にご挨拶をしたいと思い、この想い出の本を作成しました。
J先生には保土ヶ谷高校に在職の折、大変お世話になり、教育に関わる基本のあり方を教わりました。
一つ、生徒を徹底的に信じる。
一つ、生徒は多様、多情。そのことを伸ばすために、同じ指導方法はあってはいけない。個性を伸ばすのが先生の使命ではないか。
この本をご覧になった方々の人生の参考になれば幸いです。
本はRさまの恩師にあたるJ先生を追悼する内容で、Rさまは編集者として、まえがきに上記メッセージを寄せられていました。
Rさま、本を拝見させていただいて、とても感銘を受けました。
Rさまの想いをしっかりと受け止めて、次の世代に伝えてまいります。
私たちは、ご入居されているみなさまとのささやかな関りから、とても大切なものをたくさんいただいています。みなさまが少しでもご自身らしく、寛いで毎日をお過ごしいただけますよう、誠心誠意寄り添い、優しく丁寧なサービスに努めてまいります。
ホーム長 肥留間 聡
受付時間 9：00 〜18：00（年末年始を除く）
