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ホームの日常

お盆を向かえて…

2024年8月13日

皆さんこんにちは。
そんぽの家 蘇我です。

8月になりましたが、暑さは夏の終わり…とは到底思えない暑さで、暑さが残ってるといよりまだ本格的な夏が続くように感じてしまいます…
8月というと、お盆休みで実家に帰るという話をよく耳にする時期ですね。

この写真はある
なので今回は、施設の片隅でこじんまりと行われたお盆についてのお話を送ります。

『お盆』
家族や親族が集まって亡くなった先祖の魂を迎え入れ、先祖への感謝をする行事。
お盆休みは8月にありますが、実は地域ごとで盆の時期が違うらしく、関東だと新暦の7月に始まるんだそうです。
しかし、このブログを書いている職員は生まれてこのかたお盆という行事をやったことがありませんでした。
両親ともに実家が遠く、親族も地域ばらばらにいるので集まる機会が無いまま、お盆という行事をテレビや本の中でしか知らない状態で生きてたのです。

そんな自分がお盆の飾りを作ろうと思ったきっかけは、とあるご入居者様の部屋に飾られた写真です。
その写真には素敵な笑顔の旦那様がいました。
その写真が遺影であることを忘れるくらい生き生きとした笑顔だからかは分かりませんが、そのご入居者様はその写真を見るたびに旦那様がどこにいったかを事を忘れてしまい、夕方頃になると旦那様が心配になり、今は無き家に帰ろうとすることがありました。
家族様の方針でそのご入居様に事実をお伝えするのですが、そのたびに見せる、ショックを受けつつ受け入れがたい現実を飲み込もうをするその姿に職員みんな心を痛めていました。

「あの写真が遺影に見えないからかもしれない。分かりやすいように仏壇みたいにしたら良いかも」
そんな考えもあり、家族様が持ってきてくれたLED線香に分かりやすい飾りとして仏花や精霊馬を職員で作って飾りました。

この仏花と精霊馬、実は全部折り紙でできています。
生花だと手入れが大変なので枯れない花が良いなと思い、最初は生花に似た造花でも良いなとは考えたのですが、本人様の印象に残るだろう思ったので折り紙に挑戦しました。
インターネットで検索すると、動画で仏花や精霊馬の作り方まで乗っていて便利だなと感じました。

完成した時、お盆も仏壇にも縁が無かった私はこれで仏花に見えるのか、お盆を感じてもらえるのか不安でした。
この折り紙をご利用者様に贈った時、
「こんな素敵な花始めて見たわ。とても綺麗で可愛い。」
と想像以上に喜んでいただき、一緒に花を飾る時も
「これでお父さん華やかになったね」
と笑顔で旦那様に話しかける様子もありました。

その後、完全に旦那様の事を忘れなくなった…とはいきませんでしたが、以前より旦那様を忘れる回数がぐんと減りました。
まだ忘れてしまう時があるのですが、その時は一緒にお部屋に戻り、線香の灯りを灯すと、すんなりと旦那様が亡くなられた事を思い出し、旦那様がいかに素敵なお父さんだったか穏やかな表情でお話ししてくださいます。
またある時は、職員の私を呼び止め、
「お父さんの仏壇にお水をお供えしたいけど何か入れ物はないかしら?」など
旦那様を弔うことに向き合えるようになりました。

忘れてしまう方に「死」と向き合わせることを残酷だと感じる人がいるかもしれません。
しかし今のご利用者様を見ると、これで良かったのかなと思うようになりました。
お盆や葬式など、死者の為に行う儀式というのは表向きは死者の為のように見えて、実は残された人達の悲しみや喪失感と向き合い気持ちの整理をするためにある…と聞いたことがありましたが今回の出来事で、その言葉の意味を身をもって経験することが出来たような気がしました。

P.S.
花や精霊馬を贈った後日、作った職員を探している様子があったので、その都度、自分が花を作ったことをお話したり線香を灯したりを何度か繰り返していたのですが、
最近は作った職員を探すこともなくなり、作った職員本人がお部屋にお邪魔すると「本当に手先が器用なんですね。」と説明する前から、製作者を覚えてる様子が見られるようになり、作った職員は嬉しくなりました。

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