アルツハイマー型認知症の短期記憶障がい⑥
2022年2月12日
SOMPOケア ラヴィーレ東大和のホームだよりをご覧いただきありがとうございます。
生活相談員の磯野です。
1月の後半から新型コロナの流行が拡大し、先日は雪まで降って何かと忙しくさせていただいていおりました。
記憶は、いくつかの段階を経て定着していきます。
電話をかけようとして番号を調べて電話を掛けるなど30秒～1分ほどの記憶。
昨日の夕食などの比較的近い記憶。
学生時代などの比較的遠い記憶。
人の記憶は一旦は海馬を通って、大脳皮質に収納されると考えられています。
そして、一度収納された記憶は消えないように「夢」などで繰り返し反芻されて「どこにしまったか」がわかるように強化されるそうです。
例えとしては、「沢山ある引き出しにしまった記憶は無くならないがどこにしまったかが思い出せない」感じです。
アルツハイマー型認知症による記憶障害でも、時に記憶がよみがえる場合があります。
短期記憶障害が起きると同じ質問を繰り返しするのは、その質問の内容に深く執着があると考えられます。
同じ内容なので、答える方は大変ではあります。
また、通常では聞き返されると「表現を変える」ことがよくあります。
でも、繰り返しは短期記憶障害があったとしても記憶の定着には繰り返しは有効です。
複数で対応する場合は、答える文言を統一して返答することで理解しやすい場合が多いです。
