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ホームの日常

”良い感情”を残すこと

2024年11月15日

いつもケアハウスあいおいのホームページをご覧いただき、
誠にありがとうございます。

ケアハウスの語りべ 岡野です。
いつも少し長くなりがちな投稿ですが読んでいただけると嬉しいです!

先日、休憩中に、ご入居者様の居室近くの休憩場所で休んでいると、
偶然、ご入居者様とご家族様がお話ししているのを耳にしました。
盗み聞きしているようで、聞かないようにと考えましたが、
その会話が、特に、ご家族様のご対応がとても素敵だなと、、、

ご家族様:「私は〇〇だよ。あなたの娘。お母さん。」
ご入居者様:「ごめん・・・。忘れちゃった・・・。」
ご家族様:「いいよ。なんか、見たことある人でしょう。」

そんな会話の後、お二人は笑っておられました。

それは、ありふれた会話に思えるかもしれませんが、ご家族様の立場でこのようなことが言えるのは、そう簡単なことではないでしょう。

大切な家族に忘れられてしまった悲しみや怒りなど、
その胸の内はとても複雑なものでしょう。
このような対応ができるようになるまで、何度も、長い時間をかけて悩まれたことでしょう。

これが、どれだけすごいことなのか。
今の私には、わかる気がしています。
以前の私には、このような対応はできませんでした。

私は以前、SOMPOケアグループの、別の施設で働いておりました。
そこは、昔、私の祖母が入居していた施設でもありました。

祖母は認知症でした。
私が面会に行っても、祖母は、私のことを忘れてしまっていました。
私は忘れられたことに動揺し、腹を立て、大きな声を出してしまいました。
祖母もまた動揺し、少し悲しそうな表情をしていました。
それを見て、私にも、悲しさや虚しさ、
悔しさがこみ上げてきました。
姉や母のことは覚えているのに、なぜ、自分のことは
忘れてしまったのだろうと、家族に嫉妬しました。

結局、その後、面会に行く足が遠のいてしまい、
次に会った時には、祖母は病院のベッドの上で、
物言わぬ状態でした。
そんな祖母の姿を見て、私は激しく後悔しました。
こうなる前に、もっと会っておけばよかった・・・
祖母はそのまま息を引き取りました。

あの頃の私には、認知症に対する理解が欠けていました。
認知症のことをもっと知っていれば、
私にも、例のご家族様のような対応ができていたかもしれません。
例えば、私のように、認知症の方に大きな声を出してしまうと、
「何故か怒られた」と感じ、嫌な感情だけが残ってしまいます。
逆に、例のご家族様のように楽しく過ごせば、“良い感情”が残ります。

以前のホームだよりにも書かせていただきましたが、
ケアハウスあいおいには、明るく、楽しく仕事をするスタッフがたくさんいます。
同様に、ご入居者様に対して優しく、丁寧に接するスタッフも多いです。


そんな同僚や上司の姿を見ていると、
それは、少しでも、ご入居者様に“良い感情”を残したいという想いからだろうと、私には思えます。
「あなた」のことはわからなくなってしまっても、きっと、「あなたといて“楽しかった”」ということは残っている。
そう思えばこそ、ひとつでも多く、“良い感情”がご入居者様に残るように、
私たち職員一同、日夜、業務に励んでおります。

シリーズ企画、『ご存じですか?認知症のこと』は、
そういった思いから、私が担当させていただいております。
こちらも是非、お読みいただければ幸いです。
今後とも、ケアハウスあいおいを、よろしくお願いいたします!


         ケアハウス介護職  岡野           


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