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ホームの日常

”手伝わない”は難しい

2024年10月29日

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誠にありがとうございます。

皆様は、「ADL」という言葉をご存じでしょうか。
介護や福祉に関わる方なら耳慣れた言葉ですが、
一般的には、あまり耳にすることがない言葉かもしれません。

ADLは、Activities　of　Daily　Livingの略語で、
「日常生活動作」などと訳されます。
ADLとは、食事、更衣、整容、排泄、入浴、移乗、移動などの日常生活を送るための
基本的な動作のことを指します。

さて、このADLは、生活とともに低下していく恐れがあります。
例えば、今はご自身の力で立つことができ、歩行できる方でも、
長い間、歩くことをしないでいると、歩くために必要な筋力は低下し、
次第に自分の力で歩くことができなくなってしまいます。
ADLの低下を防ぐためには、今行っている(行うことができる)動作を、
極力、続けていくことが重要であると考えられます。

介護職として未熟な私は、つい手を貸してしまいそうになることがあります。
ご利用者様がご自身の力でベッドからなかなか起き上がれないときや、
シャツのボタンがなかなか留められず困っておられるときなどです。
そういったときに、次の方の援助時間が迫っていたりすると、
お手伝いをしてしまいそうになるのが悩みです。
また、上記のような状況に際し、優しさから、
手を差し伸べてしまいそうになる方もおられるのではないでしょうか。

しかし、ご利用者様が自分でできることはご自身でして頂き、
達成感や満足感、幸福感を得ていただくことで、
ご利用者様のQOL(生活の質)の向上につながるのであれば、
差し出そうとした手をグッとこらえて、見守ることの方が、
ずっと大切で、意味のある行動なのでしょう。