【認知症月間】認知症について考える①
2024年9月24日
認知症と私
先日、遠方に住む93歳の祖母がアルツハイマー病により独居が難しくなり、認知症対応型グループホームに入所しました。祖母は自宅で生活したいと思っており、介護職である私的にも自宅での生活が困難という段階ではないとは思っていました。ただ何かしらの援助は必要かとは思います。
どうしても何度説明しても忘れてしまう祖母に対して「さっき言ったのに何で忘れるの!」と主介護者の父も口調が強くなってしまう。若い頃の母と、認知症状のある母だとそのギャップに理解するのも困難だと思うし、家族だからこそ余計に強く言ってしまうのもあると思います。孫である私は、父に対して認知症の方への理解を深めてもらうために色々説明したり、介護サービスを提案したりしていました。ただやはり言葉では理解していても、実際に普段関わる時間の多い父のイライラや介護疲れは日に日に増していました。このままでは父が倒れてしまったり、良好な関係性を維持できなくなってしまったりしてしまうと思い施設入所を提案しました。
現在父は毎週グループホームに面会に行って、良好な関係でいます。祖母も楽しく生活しています。何が正解かはわかりませんが、認知症になってもその人自身が、その人らしく、楽しく生活出来ればいいかなと思います。それは家族もそうです。「家族だからこうしないといけない」、「今までやってきたのだからこれくらいは言ったらできるだろう」と強く自分に言い聞かしてしまうことは、返って自分自身を苦しめてしまうのだと思います。介護従事者でなければ一生の内に、そこまで認知症の方と深く関わる人数は少ないかもしれませんが、もっと世間に認知症の方が住みやすくなる為の、知識や関わり方が広まっていければ良いなと思います。
介護職の役目は、本人のケアだけでなく、その家族への負担軽減も重要な仕事です。認知症になっても、家族を含め以前の生活を続けて行けるように支えられる存在でいたいと思います。また認知症になってもその人の人権が尊重されるような関りを続けていきたいと思います。