庚申塚
2023年8月1日
巣鴨の交通の要衝、庚申塚。
大きな交差点ではないのですが、付近に都電の庚申塚駅もあり、常に人々が行き交っています。
自分は毎日通りますし、ヘルパー同士の待ち合わせ場所としても使っています。
ところで、庚申塚とは何でしょうか?
大塚に在住のご利用者様に教えていただきました。
庚申塚とは「庚申塔」が建っている塚のことで、「庚申信仰」に関係があります。
中国の道教の教説のなかに、庚申(かのえさる)の日の夜に、眠っている人のなかから「三尸(さんし)」という三匹の虫が出てきて、天帝にその人の罪のすべてを告白するというものがあります。
そのため、庚申信仰においては、庚申の夜は眠らずに過ごすという風習があります。
様々な信仰のかたちがありますが、巣鴨の庚申塚では、庚申の日の夜にお祭りをしていたそうです。
そして、庚申塚にある「巣鴨猿田彦大神庚申堂」(1502年~)。
なぜ、猿田彦大神が祀られているかというと、庚申(かのえさる)の「さる」が猿田彦大神の「さる」と同一視されたからだそうです。
しかし、猿田彦大神は、天照大神の孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の天孫降臨の際に道案内をしたことから、道祖神としての性格もあります。
巣鴨地蔵通りは江戸時代の五街道の一つ、「中山道」だったので、後者の説の方が有力かと思われます。
当然ですが、庚申塚は、巣鴨や大塚にお住まいのご利用者様には馴染み深い場所。
地域の歴史を知ることは、ご利用者様の歴史を知ることでもあります。