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「おかあちゃん、ありがとぉー」 母と今生最期のお別れ会

2021年10月8日

先月初め、神戸の母が90歳で天に召されました。
その一週間前にかかりつけの病院に受診の際、異常に高い脈拍で即入院となりました。
4日後に医師の呼び出しで急きょ帰省し、地元の兄妹と3人で主治医から母の病状説明と、急変時の延命措置についての確認がありました。心臓も肺も弱っており、治療と言えるものはあらず。母の人生観や普段の言動も思いつつ、延命措置はしない方向で兄妹は一致するも、やはり本人の意思を確認しないで結論付けるというのははばかります。
コロナ禍にある病院で、本来なら家族の面会もできないはずでしたが、なんと入院来ベッドで臥床していた母が、リハビリのため(と言っても臥床から座位になるだけ)、隣のリハビリコーナーで看護師の付添いで車椅子に座っていたのです。「えぇ!そこにおるやん!」
一昨年来、コロナウイルス感染防止もあり、実家には立ち寄ってない私でしたが、「もう死んでからしか会えないのか」と思っていたなか、奇跡ともいえる神様の計らいでした。
さびしげな表情でしたが、幸いにも声掛けが伝わり、返事は無くも兄が話しかけるとニヤッと笑顔の反応があり、延命措置をしない方向での確認をしました。
その後、「最後のお別れ会」だと思い、互いの心に平安を願って聖書の一節を朗読、そして兄妹それぞれが声を掛け、私は神戸弁(伝わる言葉)で、「おかあちゃん、ありがとぉー。」(*語尾の母音を伸ばすのは神戸弁の特徴です)この一言以上の言葉はありません。
最後に兄が、感謝と平安を祈りました。私たちにとっての「スピリチュアルケア」でもあった「お別れ会」でした。その4日後、母は穏やかな表情で天国に旅立ちました。ハレルヤ!

わたしたち訪問介護員がターミナルケアに関わる事が時折ありますが、ご利用者様とご家族に対するヘルパーの寄り添う心の大切さを、当事者になって改めて感じました。

『大切なのは、どれだけたくさんのことをしたかではなく、どれだけ心を込めたかです。』(「マザー・テレサ愛の言葉」より引照)

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