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ホームの日常

あるご夫婦のお話し

2021年5月13日

いつも、ホームだよりをご覧いただきありがとうございます。

今日は、実際にそんぽの家経堂にいらっしゃった、あるご夫婦のお話しをさせていただこうと思います。


奥様がご入居されており、旦那様がお見舞いで施設へ通っておりました。

奥様は、入居当初より、末期がんで、ご家族よりお看取りご希望でありました。

足蹴く通われる事1年余り。

旦那様は、奥様を支え、励まし続けました。

奥様は、ご自身の余命についてはお気付きだったのでしょう。でもネガティブな事は何一つおっしゃいませんでした。


お体を動かすのが、辛くなってきた頃、

ホームとしては、何かできる事はないかと、エアーベッドを導入いたしました。

こちらは、自動で体位交換をして、安楽な姿勢を保ち、床ずれ等を防止するものです。


食べる事もお辛くなってきた頃。

旦那様が持って来てくれた、たくさんの差し入れなどを、必死に召し上がり、ご家族のために少しでも長く生きようと努力される、健気な姿を、私達は目の当たりにしました。

私達も心苦しい中、一番お辛かったのは、旦那様だった事と思います。


座位をとる事がお辛くなった時、リクライニング車椅子を導入しました。

頭、背中、足とリクライニングでき、負担のない姿勢で座位をとっていただけるものです。

蝶々のイラストが描かれた、可愛らしいものでした。


…そして迎えた最後の日

ご家族様の愛情に包まれて、静かに息を引き取られました。

それは、とてもとても穏やかで、お綺麗なお顔でした。

仲睦まじく、固い絆で結ばれている、とても素敵なご夫婦でした。



お看取りとは、
「看取り(みとり)」とは無理な延命治療などは行わず、高齢者が自然に亡くなられるまでの過程を見守ることをいいます。
もともとは、病人の世話をすることや、看病することを指す言葉でしたが、最近では人生の最後の看取りのことを「看取り」と呼びます。


このような、定義となっております。

お看取りと一言で言っても、それは個々にそれぞれのお看取りがございます。

それらを、ご本人様が、ご家族様が納得でき、お幸せである方法を、ひとつひとつ探して、私達スタッフはケアさせていただいております。

どんな方にも最期がございます。

その最期が、より素敵なものになるよう、日々願い、祈って止みません。



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