立つこと、歩くこと
2021年4月26日
上席ホーム長の高比良です。
いつもホーム便りをご覧頂きありがとうございます。
本日は立つこと、歩くことについてお話させて頂きます。
前回お伝えしましたが、上半身の筋力低下は「端坐位」によって防ぐことが出来ます。
下半身の筋力低下は「立つこと」によって、重力を受け、その結果寝たきりを防ぎ事ができます。
例えば、右半身麻痺の人が全介助によって、立ち上がる事なく移乗した場合は、筋力の向上はほとんど見込めません。また、同時に動きのコツも取得できません。
下半身の筋力を向上させるためには、重力に逆らって「立つこと」が必要なのです。
「立つこと」は、動作の過程において、どちらかの下肢(あるいは両方の下肢)が重力に抵抗し、踏ん張る必要があります。どちらかの下肢を踏ん張る事は、座った状態から一気に車いすなどに移乗するのではなく、どちらかの下肢あるいは両方の下肢で一時的にしっかりと「立つ」動作を一連の動作に含める事です。
しっかり歩くことは「立つこと」よりはるかに複雑な動作となります。
ベッド⇔車いすへの移乗の際には、立位保持を数秒~数十秒を行ったり、トイレ介助でも手すりにつかまり立位保持をしてもらう事の繰り返しが大事となります。
そのためには、介助者側の工夫や、掴まれる手すりを多く設置したり、使いやすいベッド柵を用意する等の環境面の用意も大切となります。
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