介護付きホーム（介護付有料老人ホーム）SOMPOケアそんぽの家　浜松高丘ホームだより

ホームの日常

「アロマ香る筆ペン習字教室で、心豊かなひとときを」

2025年5月26日

先日、アロマを取り入れた筆ペン習字教室を開催いたしました。
教室では、心を落ち着かせ、集中力を高めるアロマを優しく香らせました。
その心地よい香りに包まれながら、皆様には筆ペンを手に、
思い思いの文字を書いていただきました。
普段、あまり活動的ではないご入居者様も、この日は真剣な表情で筆を運び、
時には笑顔を見せながら、熱心に取り組んでいらっしゃいました
墨の香りとアロマの香りが混ざり合い、いつもとは違う穏やかで集中できる空間が生まれたようです。

作品が完成するたびに、
「上手に書けた!」
「こんな字が書けるなんて思わなかった」といった喜びの声が上がり、互いの作品を鑑賞し合う姿もみられました。

特に印象的だったのは、認知症を患うA様の感動的瞬間に立ち会ったことです。
認知症を患うA様は、これまでずっと、筆を手にしても何も書かずに過ごされることが常でした。
しかし、今日はゆっくりと筆ペンを手に取られたのです。
そして、涙を流しながら文字を書き始められました。
その筆跡は、時に震えながらも、A様の心の内にある感情をそのまま映し出しているかのようでした。

普段は言葉にすることが難しい思いが、一文字一文字に込められていく様子は、私にとっても胸を打つ光景でした。
A様が、自らの手で文字を紡ぎ出されたという事実が、どれほどの意味を持つか計り知れません。それは、認知症であっても、心の奥底にある感情や表現したいという気持ちが失われることはないという、希望の光のように感じられました。
この感動的な出来事は、改めてお一人お一人の入居者様が持つ可能性の大きさを教えてくれました。