コラム：ホーム長の独り言～健康を考える
2021年9月30日
私は介護施設で働くようになって、高齢者の身体の状態を見ながら、いろいろ考えるようになりました。例えば、Aというご入居者は90歳で寝たきりの状態で全介助です。Bというご入居者も90歳ですが、杖を使用して自力で歩行し、ほぼ自立しています。AとBのご入居者を比較し、なぜ同じ人間で同じ年を重ねてきたのに、こんなに状態が変わってしまうのだろう・・・。生きてきた時代背景も一緒・・・違うのは職業や家族構成か・・・はたまた、もって生まれた遺伝か・・・
そんなことから、『健康』ということを考えるようになりました。幸い大病をせず、それまで生きてきましたが、いつか自分もA様のようになるかもしれない・・・・もし、長生きするならB様のような状態でいたいよな・・・・そんなことを考えることがありました。
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そういう心境の時にたまたまふと見たNHK教育で放送されていた『長寿の謎を解く』という番組が、自分を変えてくれました。
その番組は2006年12月4日~2007年1月29日まで毎週計8回で放送された、食生活と健康にスポットを当てた番組です。脳卒中の原因の究明で世界的に知られる医学博士、家森幸男氏が食と長寿の密接な関係について紹介し、“長寿の謎”について解き明かしていったものでした。
※私は家森幸男氏の著書を光が丘公園のホーム長の時にもホームのブログで紹介したことがあります。
この番組で、健康的な長寿の多い地域には 【塩分を控え、香辛料や出汁で味付けする】 【野菜・果物を摂る】 【大豆食品を摂る】 【乳製品を摂る】 【脂肪(常温で固体になっている動物性脂)を控える】 【発酵食品を摂る】 食文化があることが紹介されていました。
脂っこい中華料理が好きなので、脂を控えるのは無理そうでしたが、それ以外はできそうだな、と食べるものに注意するようになりました。特に納豆やヨーグルトなどの発酵食品はそれまであまり意識せずにきた食品でしたが、毎日必ず食するように心がけました。
下品な話で申し訳ないですが、居酒屋の店長しているときは忙しくてしっかり食事を摂る生活をしておらず、ちょっとした合間に4～5分でかきこむ早食いが常態化しており、よく噛まずに飲み込んでいたせいもあったのか、排便は緩く下痢気味のことが多かったです。しかし、こういったことを気にするように食事をしてきたことで、いつの間にか下痢気味な状態は無くなっていました。
運動不足なので「肥満」ではありますが、血液検査の値も若干コレステロールの値が高いものの、異常値ではありません。そのころから、1年に3回献血に行っていますが、おかげさまで「丈夫な血管ですね」と担当される看護師さんにいつも言っていただけます。(血管が太くて丈夫だから採血が他の人の3分の1程度の時間で終わるのだそうです)
これも『介護』で仕事していたおかげかな、と考えています。もし健康について考える機会がなければ、齢50をむかえた自分の体調はもっと悪かったのではないかと思います。
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