コラム：ホーム長の独り言～歴史から学ぶ
2022年1月30日
上記画像は 司馬懿 という中国の歴史上の人物です。三国志をご愛読したことがある方ならすぐにわかりますよね。
「死せる孔明生ける仲達を走らす」という故事成語のもととなった方です。
※生前の威光が死後も残っていて、人々を畏怖させることのたとえ。
司馬懿 字は仲達
中国史における三国時代を終焉させた晋王朝の実質的な創始者。
元々は魏・蜀・呉の三国のうちの魏の曹氏の家臣でしたが、蜀の名軍師・諸葛亮(字は孔明)と数々の戦いの中で魏を守り、その戦功を持って、魏の絶対的な権力者にのし上がりました。彼は絶対的な権力者のままで、生涯を終えましたが、その子、司馬師と司馬昭の兄弟が権力基盤を受け継ぎ、魏の皇帝を傀儡にしてしまいます。そして、司馬昭の子(司馬懿の孫)、司馬炎によって、魏は完全に乗っ取られ、司馬炎が皇帝になり、晋王朝を開始します。
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司馬懿は臨終の明帝(曹叡)より跡継ぎの曹芳が年少であったため、一族の曹爽と共にその補佐役に任命されます。
そのような状況においては数々の戦で魏を守った実力者の司馬懿に、自然と権力が集まっていきます。王族の一員たる自負がある血気盛んな若い曹爽は、それが面白くありません。権力闘争が起きるのは当然です。
曹爽は謀をめぐらし、その当時でもかなりの高齢になっていた司馬懿を名誉職的な閑職に追い落とすことに成功し、自らが権力者になり、有頂天になります。
しかし、閑職に追い込んだといっても魏の実力者だった司馬懿に対して、油断は禁物。時折、部下に司馬懿の自宅に訪問させ、その動向を見張っていました。
ある時、曹爽は訪問した部下から、このような報告を受けます。
～司馬懿殿は家族の名前は呼び間違えるし、薬を飲もうにもこぼしてしまうし、話の辻褄は合わないし、随分なぼけ老人になってしまっています～
それを聞いて、曹爽は安心しました。安心して権力に有頂天になっている曹爽は、自分の取り巻きを引き連れて、首都の洛陽を離れて明帝の墓参りに出かけました。
その隙をついて、司馬懿はクーデターを起こし、首都を制圧。不意を突かれた曹爽は降参する外はなく、軟禁状態に。その後、謀反の疑いをかけられ処刑をされたといいます。
これを歴史上、『高平陵の変』と言います。
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介護の仕事に関わるようになって、かつて学んだ歴史上の事件を思い出し、こう思いました。
～高齢者をなめてはいけないんですよ・・ぼけたふりをしているだけかもしれないんだから～
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