現場の取組み

2018年3月度

専門職のチームワークで内服薬の適正化に取組む

  • チーム一丸となって取り組んでいます

    チーム一丸となって取り組んでいます

SOMPOケア ラヴィーレ成城南

 社会的に取り上げられることも多い高齢者への過剰な投薬問題に向き合い、ご入居者さまの詳細な状態を共有できるコミュニケーションツールを作成。介護スタッフ・看護スタッフが介護記録や生活情報を表に書き込み、医師や薬剤師と共有。これによりご入居者さまの状態を全員が効率的に把握でき、多くの気づきを得る環境に変化していきました。ご入居者さまの訴えや症状をきめ細やかに医師・薬剤師と共有し、減薬することでご入居者さまの体調の安定にもつながっています。現在は向精神薬の減薬に向けて取り組みを進めています。

うれしい結果

 2016年の6月から12月までの半年間で、対象者22名中8名の減薬につなげることができました。下剤の服用を減らし尿路感染症が改善された方や、薬剤の中止で日中の覚醒時間が長くなった方など、減薬の効果が出ています。

ご入居者さまを主体とした話し合いの場を

SOMPOケア そんぽの家 川西鶴之荘

 スタッフは把握しているものの、ご自身のお住まいの情報や災害情報、感染症の予防方法などについて、「そもそもご入居者さまが一番知りたいのではないか?」との考えから、ご入居者さま主体で話し合いができる会を定期的に設けました。

 会の発足により、ご入居者さまがホーム運営に主体的に参加できるようになり、ご意見を反映することが可能に。「ホームにできること」「ご入居者さまにお願いしたいこと」といった役割分担を確認する場としても活用されています。

うれしい結果

 ご入居者さまから会の名前をつけたいという積極的な提案があり、鶴は千年、亀は万年から「鶴亀会」と決まりました。また、皆さまのご意向により面会者の記帳が実施されるなど、ご入居者さま主体の暮らしが実現されています。

胃ろうを止めて、ご本人さまが望まれる暮らしを

ジャパンケア 新宿

 脳梗塞と心筋梗塞を発症し、胃ろうを造設された見城敏子さま(要介護5)。ご本人さまの「自宅で生活したい」との希望と、「食事(栄養)をもう一度口から食べてもらい、妻を最期までお世話したい」という旦那さまの希望を叶えるため胃ろうを抜去しました。医師、看護師、歯科医、歯科衛生士、ヘルパーなどと共に“チーム見城さま”を結成。食事の内容から身体の動かし方、口腔ケアなど在宅介護に必要な項目を検討し、ご家族さまと生活をつくりあげていきました。チームで密に連携を取り合うことで、見城さまとご家族さまの大切な時間を支えることができました。

うれしい結果

「胃ろうはいや」「長年暮らしたこの家にいたい」という見城さまと旦那さまをチームで支え、ご希望に沿ったご自宅での穏やかな生活と、家族に囲まれた最期を実現できました。旦那さまは今、在宅介護や看取りの体験を伝える活動に精力的に取り組んでいます。

※この記事は2018年3月当時の記事となります。

お問い合わせは
介護なんでも相談室へ
受付時間 9:00〜18:00(年末年始を除く)