現場の取組み

2017年11月度

向精神薬を見直し、ご本人の負担を軽減

  • 向精神薬を中止し、日中も活動的になられたBさま

    向精神薬を中止し、日中も活動的になられたBさま

SOMPOケア ラヴィーレ町田小野路

 夜間のトイレの訴えや離床が多く、向精神薬を処方されていたBさま。しかし、薬を飲んでも状況が変わらなかったため、ドクターに相談のうえ処方を中止することに。代わりに、起床・昼寝・就寝の時間を決め、日中はしっかりと覚醒し、夜しっかり入眠できるよう睡眠リズムを整えることを目指しました。さらに、PT(理学療法士)と連携して車椅子の座位を見直し、ご本人がいちばん楽な姿勢でいられるよう工夫を施しました。結果、夜間のトイレの訴えが減り、QOLが向上しました。

うれしい結果

 向精神薬の中止により、ご本人のストレスや欲求を把握。改善への取り組みを継続した結果、トイレの訴えはほとんどなくなり、夜間も熟睡できるように。また、離床時は落ち着いて他の方とも和やかに会話ができ、ご本人のストレス軽減につながりました。

諦めずに連携医療機関を探しだし、入居へ

SOMPOケア そんぽの家 城北

 肺炎発症後に鼻から胃へのチューブで栄養摂取をしていた要介護4の女性。ご長男さまはお母さまに穏やかな生活を送ってもらいたいと希望していましたが、チューブを抜いてしまうことから、病院では身体拘束も受けており、退院後の受け入れ先に困っている状態でした。

 ご長男さまから相談を受けたそんぽの家 城北で、受け入れできるよう面談を繰り返し、新たな医療連携を模索。対応できる病院を探しだし、協力を依頼。支援を得ることができ、晴れてご入居となりました。

うれしい結果

 医療機関との連携を深めたことで、チューブの抜去が行え、食事を口から摂取できるまでに改善できました。何とか力になりたいという気持ちで働きかけを行ったことが結果に結びついた事例です。ご長男さまにも大変喜んでいただいています。

介護・看護の予防的介入で、在宅生活を継続

SOMPOケア 在宅老人ホーム葛飾 青戸サテライト

 肝性脳症により入退院を繰り返していたWさま(要介護1)。在宅生活の継続を希望され、定期巡回サービス・訪問看護・訪問診療を受けています。具体的には、定期巡回が1日複数回入り、ご本人の状態観察→必要に応じた訪問看護への連絡→主治医の指示による点滴の実施や薬増量、といった予防的介入のサイクルをしっかりと実施。医療による適切な健康管理やアセスメントによって、安定した体調とご自宅での生活を継続できるように努めています。

うれしい結果

 サービス提供から9ヶ月経った現在も、服薬のコントロールがうまくいき、安定した生活を送られています。定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、介護度の高い方が対象と思われていますが、今回のような予防的介入は、体調の悪化を防ぎ、在宅生活の継続につながります。

※この記事は2017年11月当時の記事となります。

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